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1 桜花城北セミナーを開催しました

第1回 桜花城北セミナーを開催しました。本セミナーは従来の「技術講演会」を発展させたものとして,今年度より装いも新たに始動したものです。今回は応用化学科 の大高准教授と小林准教授が企画・運営し,副題「精密なものづくり~分子から物質まで~」として,4名の気鋭の先生の講演が実現しました。

トップバッターの神川憲先生(大阪府立大学)の講演では,右手と左手の関係にある不斉化合物をものの見事に作り分ける有機金属分子の開発について,ユニークな スライドも交えながら,わかりやすく解説して頂きました。2人目の大橋理人先生(大阪大学)の講演では,テフロンの原料としてもなじみの深いフッ素化合物 を用いた合成反応について,従来困難と考えられていた炭素-フッ素結合の選択的な切断反応も含めて最新の成果を紹介して頂きました。3人目の門田功先生 (岡山大学)の講演では,食中毒の原因となる巨大なポリエーテル分子の精密合成について,直線的な経路と収束的な経路による合成効率の違いなども含めて, 巨大分子を攻略する合成アプローチの仕方を解説して頂きました。そして最後の永井智樹先生(JSR)の講演では,あらゆる電子機器の核となる半導体デバイ スの製造に用いるフォトレジストについて,基本的な原理,求められる性能,それを達成するための手段を,順を追って解説して頂きました。

研究室に所属する4年生と大学院生が主に聴講し,これに加えて,向学心旺盛な3年生やOBの方も参加されました。講演終了後には学生からの鋭い質問もあり, 活発に議論がなされました。講師の先生,学生,双方にとって実りのある講演会となりました。今後,第2回,第3回・・・と続けていく予定です。

開催案内ポスター ( pdf:706.76KB )