卒業生の 竹岡 拓昭さん

竹岡 拓昭さん 
2014年 工学部 応用化学科 卒業
2016年 工学研究科 応用化学専攻 博士前期課程 修了
株式会社サクラクレパス

親子2代の大工大生
失敗から学ぶモノづくりの世界へ

現在の仕事内容と今後の抱負

企業向け半導体製品や新製品開発プロジェクトでいきいき活躍!

サクラクレパスは子供向け商品を開発・製造しているメーカーだと思われがちですが、実は企業向けの製品も開発しています。
私自身は半導体分野の製品開発を担当し、基礎検討から量産検討まで、この製品ができるまでの全ての工程に携われることに非常にやりがいを感じています。
現在は新製品の開発プロジェクトにも関わり、若手でも自分の意思で参加でき、活躍できる環境が整っていると感じています。
今後は幅広い知識を習得し、私の携わった仕事で消費者が笑顔になれる製品を作り続けたいと思っています。 

大阪工業大学応用化学科および出身研究室を選択した動機

尊敬する父の道に続く。「厳しい」環境こそが自分のためになる

大阪工業大学を選んだ動機は、尊敬する父の出身大学であり、その父と同じようにモノづくりの職に就きたくて大工大工学部に進学しました。
研究室の選択理由は3つあります。1つ目は幅広いモノづくりに携わりたかったこと。高分子材料化学研究室が扱う分野は汎用性が高く、将来の選択肢が幅広くなると感じました。
2つ目は「厳しい」という噂があったからです。社会に出る前に、当たり前のことを当たり前にできる人になりたいと思い、選びました。
3つ目は活動的だったからです。高分子材料化学研究室は大学院進学者も多く実績もあり、噂通り学会への参加や論文投稿数などが多く、やりがいを感じました。

思い出に残っている授業・先生

恩師の言葉「それは失敗ではありません」が今を支えるパワーワードに

担当教諭は藤井秀司先生でした。私が藤井先生に実験失敗を報告したとき「それは失敗ではありません。その方法ではできないことが分かった結果です」と言ってくださったことが、今も深く心に残っています。
化学の研究は誰もやったことがないことを調べているので、何が起こるかわかりません。よく「失敗は成功の元」と言いますが、まさにこの失敗の積み重ねこそが成功への近道。藤井先生からこの言葉をいただいたのを機に、広い目線で物事を客観的に見ることができるようになりました。
また狙い通りのモノが作れても、必ずしもその先で良い影響を与えるモノになるとは限りません。今思うと、先生の言葉の背後には「目先の良し悪しだけで判断するのは良くない」というメッセージがあるようにさえ感じています。
現在でもこの言葉は、何事にも前向きになれる私のパワーワードになっています。

工学部の中でも応用化学科でよかったこと

入社して実感!化学の基礎知識がわかるアドバンテージ

私の場合は、材料に特化したモノづくりがしたくて本学科で学びましたが、会社に入ってからは「モノづくりの基礎になっているのは化学だ」と改めて実感しています。
会社では問題が起きると原因を考え、解決していく必要があります。その際、官能評価(感覚的な評価)も大事ですが、化学的な考察が必ず付いてきます。担当メンバーであれば、化学系出身者ではないスタッフにも同様のことが求められるので、端で見ていて大変そうだなと感じることが多々あります。
その点、自分が応用化学科で化学の基礎知識全般を習得できたことは、本当に大きなアドバンテージになっています。
もちろん化学が全てではないと思いますが、大学での学びを将来の仕事につなげたいと思う人は、よく考えて学科を選ぶのが良いのではないでしょうか?

卒業論文のテーマおよび実験・執筆で苦労したこと

時間がいくらあっても足りない!前日に予定を書いて計画的に

卒業論文テーマは「触媒機能を持つ微粒子の合成」。一番苦労した点は、時間がいくらあっても足りないことでした。
研究は目的の微粒子をつくるだけでなく、できた微粒子についてたくさんの評価をする必要がありました。合成した微粒子がどのような出来か、大きさや形、表面の状態、化学的な組成などを判断し、その後報告書や論文としてまとめていきます。
このように時間がかかるため、一日の終わりに「明日何をするか」簡単な計画を付箋に書くなど、時間を無駄にしない様々な工夫をしながら進めていきました。

後輩たちに伝えたい就職活動エピソード

研究プロセスを知りたがる企業に豊富な分析機器経験をアピール

大工大在学中は、汎用性の高いたくさんの分析機器を触わる機会に恵まれ、就職活動ではその経験をアピールしました。
というのも、自分の研究テーマは専門性が高く、企業と100%マッチすることは難しいと考えたからです。これは私のテーマに限ったことではありませんし、企業は応募者が大学でどんな研究をしてきたかよりも、「どのように進めてきたか」その知恵やプロセスを見ています。
自身がどのように考え、勉強・研究してきたかを偽りなく伝えることができれば、おのずと道は開かれていくものです。
ちなみに私が最も力を入れたのは自己分析でした。早期に自分の弱点を知り、強味に変えるアプローチこそ、自信にも内定にも繋がるのではないでしょうか?