認識・物性解析研究室 (分子認識化学領域)
教員
森内 隆代 教授 (MORIUCHI, Takayo, Professor)
E-mail: takayo.moriuchi@oit.ac.jp(@を半角に書き直して下さい)
場所: 10号館11F南
わたしの研究内容
- イオン選択性電極の開発
- イオン感応膜の物性評価法の開発
- イオン・分子認識蛍光プローブの開発
- 機能性分子認識化合物の開発
イオン選択性電極は、血液の臨床検査でナトリウム・カリウム・塩化物イオンを測定する際に使用されている装置です。私は、イオンを感知する「イオン感応膜」を作製しています。銅イオンやナトリウムイオンの場合、市販品より高性能なイオン感応膜の作製に成功しており、銅イオンの感応膜は特許も取得しています。
細胞中のイオンの位置や種類を調べるための試薬を「蛍光プローブ」と言います。私は、味覚障害などの原因になる亜鉛イオンを調べる蛍光プローブを開発し、食品(むらさきたまねぎ)の細胞で亜鉛イオンの局在検出に成功しています。
先輩たちの卒業論文例
- 生体機能模倣を目指した感温型高分子剤を用いたイオン選択性電極膜の評価
- イオン感応物質としてアミノ酸やペプチドを用いたイオンセンサーの識別能評価
- 食物中の亜鉛イオンセンシング用ビス型イオン認識化合物の創製
わたしが今の研究分野に進んだきっかけ・目標
やりがいある高性能化学センサーの開発が年々面白く
大学院卒業(博士後期課程)までは有機金属化学分野の研究をしていましたが、現在の研究領域に着任したのを機に、分析化学分野の研究を始めました。単純に実用センサーって面白そうだなと思ったのです。
最初は手探りで大変でしたが、実用センサーの開発は非常にやりがいのある仕事で、年々面白くなっています。実用センサーに求められる性質・性能を少しずつ増やしながら、高性能の化学センサーをさらに開発していきたいと思っています。
学生指導エピソード
研究室のメンバーは、一生懸命研究に取り組んでくれます。こちらがしんどくなって休みを取ろうと考えていても、学生に「先生、明日大学に来ますか?」と言われます。こちらが思いもよらなかった文献を調べてきてディスカッションする機会もあれば、前日に出たばかりのデータを次の日の報告会できちんとまとめて報告してくれることもありました。
世間一般には就活ばかりに熱心な昨今の学生像が広がっていますが、指導している学生がそれぞれに研究者として日々成長していくのを見られることが、非常にうれしいです。
学歴・職歴
1986年 | 大阪府立豊中高等学校卒業 |
1991年 | 大阪大学工学部応用精密化学科卒業 |
1993年 | 大阪大学大学院工学研究科博士課程応用精密化学専攻前期課程修了 |
1996年 | 同 後期課程修了、博士(工学)の学位取得 |
1993−1996年 | 日本学術振興会 特別研究員 |
1996年 | 大阪工業大学工学部応用化学科 講師 |
2002年 | 同 助教授 |
2007年 | 同 准教授 |
2017年 | 同 教授 |
所属学会
日本化学会、日本分析化学会
担当授業科目
- 無機化学特論(大学院)
- 分子認識化学特論(大学院)
- 無機化学Ⅱ
- 分析化学Ⅱ
- 物性化学
- 化学英語
- 基礎化学演習Ⅰ
- 応用化学実験 B
- 応用化学演習 b